セグ欠けの怪

山陽山陰の旅でセグ欠けを予告しましたが、実際にセグ欠けしました。
データーは嘘をつかないと言いたいところですが、見込みとちょっと違います。

当初の見込みでは、高速の高負荷走行でバッテリー状態が改善し、その後の一般道で劣化したところでセグ欠けだろう、でした。
ところが実際は、バッテリー状態が改善しつつある高速走行中にセグ欠けしてしまいました。
不可解です。


グラフで確認しても理解できません。
セグ欠けした7/10のバッテリー状態です。

バッテリーの健全性を表すHx、バッテリー容量を示すAHrの両値が上昇傾向にあった中でセグ欠けしています。
惜しむらくはセグ欠けした瞬間を捉えていないので、バッテリー状態とセグ欠けの関係性を正確に解析できません。


今回の現象で解ることは、セグ欠けはリーフのコンピューターが総合的に判断した結果だということ。
バッテリーの実用領域が増えている状態でも、コンピューターが「そろそろセグ欠けだ」と判断すればバッテリー容量計の目盛を減らしてしまう。

ならばこそ、バッテリー状態を改善する再生ドライブを実行して実用領域をさらに増やしても欠けたセグメントは復活しません。
コンピューターが独自に判断しているバッテリー容量は実用領域とは直接関係していないからです。


では、これまで実行したリチウムイオンバッテリーの再生は無意味だったかというとそうでもない。
我が家のリーフは試乗車を中古で購入しましたが、購入時点でSOHは86%でしたから、かなり劣化が進んだ状態でした。
走行距離は15,000kmでした。

現在の走行距離は55,000kmでSOHは83%だから4万kmで3%の劣化です。
期間として1年10か月。
かなり劣化を食い止めていました。

新車時のSOHが100%だったと仮定すると、試乗車として使われていた期間は1年10ヶ月で14%の劣化。
その後、劣化をできる限り抑えこんだ1年10か月は3%の劣化。

バッテリーの特性が初期と中期で同じとは限りませんが、14%と3%の違いは有意だと考えられます。
リーフ(特にMC前)は、バッテリーの管理方法で劣化速度に大きな違いが出る。
しかし、ブラックボックスだらけで自在にコントロールすることはできない。


まだまだ奥が深い。


《考察》
・LeafSpyから読み取れる健全性(Hx)やバッテリー容量(AHr)は、リーフのメーターに表示されるバッテリー容量計とは直接連動していない。
・一方でHxやAHrの値を下げない(上げる)ことで、バッテリー容量計の減りを遅らせることができる。