真夏の長距離走行でも電池温度をレッドゾーンに入れない走り方 2

自宅から秋田県大館市までの800kmを走行して、電池の最高温度は49.1℃だった。
リーフの電池温度計は52℃からレッドゾーンで表示されるようだから3℃ほどの余裕があった。

<図−1>

高速道路における経路充電はできる限り素早く終えたいから、大容量の充電器で短時間に充電しようとするためにどうしても電池温度が上がってしまう。
ここで重要なのが充電量と温度上昇の関係性だ。
充電初期に比べて後期は充電量が低下する傾向にある。
一方で充電後期でも温度上昇は同じ、もしくは増している。

充電量と温度上昇の関係をグラフにすると図−2になり、時間の経過とともに充電器の出力に対する温度上昇の割合が増していることが判る。
充電量が減っているのに温度は上がってしまっているから、同じ充電量を得るために温度上昇が多くなっている。
すなわち、温度上昇を抑えるには充電時間をできる限り短くする必要がある。

<図−2>

※電池温度抑制技術 1
・高速道路上での充電を必要最小限にすることで電池の温度上昇も極力抑えられる。

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往路は電池温度が低い時間帯に高速道路を走行するから電池温度の上昇が激しくなる。
図−1のグラフからも分かるように高速道路を時速90キロで走行すると走行中の電池温度はほとんど下がらない。
気温との差が少ないと電池温度は上昇してしまう。

細かく見ていくと、電池温度と気温の差が16℃以下では電池温度は下がっていない。
17℃差を超えると若干だが電池温度が低下しているが焼け石に水程度にとどまっている。

特に日差しが強く、路面が熱せられている高速道路上ではアスファルト表面からの輻射熱でバッテリーが直接加熱されるから空冷の効果を相殺してしまうと考えられる。
炎天下の日中における高速走行は冷却効果を期待できない。

一方で、一般道の走行では電池温度が下がっている。
道の駅象潟から先は気温が30℃を超えてエアコンも常時稼働していたが電池の温度は目覚ましく下がっている。
電池温度を下げるにはモーターへの負荷を減らしつつ、気温と電池の温度差を利用することが重要だとわかる。

※電池温度抑制技術 2
・高速走行中は電池温度は下がりにくいから、電池温度が上がったら一般道を走行して電池温度を下げ、下がってから再び高速道路を走行する。

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往路で電池温度を上げないために採用した対策は、
1.高速道路の経路充電は、バッテリーをできる限り使い切ってから、必要最小限の充電量にとどめる。
2.それでも猛暑の環境では600kmあたりでレッドゾーンに入る可能性が高くなるために、そこから先は一般道と高速道路を組み合わせる。