・部落の結束

地域社会の活力は子供の数と関係がある。
将来の働き手となるのだから地域経済を支える基盤となります。
また、社会保障制度は一定数以上の若年人口を見込んで決められているので
これを下回れば制度そのものが崩壊します。


人口を保つのに必要な出生率は日本では2.08とされていますが
現状は1.29と減少傾向に歯止めが掛かりません。
子供を生んで育ててもらおうと子育て支援が叫ばれていますが実効があがらない。
駒ヶ根市では、子育て支援の削減傾向も見られるので
健全な社会を形成するに見合う子供の出生数を実現することは容易ではない。


ところが、下伊那郡の下条村では91年から人口が増加し始めているらしい。
昨年の出生率は2.59だから全国平均の2倍に達している。
その要因は、

  • 村営の集合住宅
    • 家賃は2DKで3万6千円
    • 若い世帯を中心に8棟に100世帯が暮らしている
  • 子育て支援の充実
    • 中学生まで医療費無料
    • 延長保育、学童保育の充実

など、生活者の要望に沿った的確な施策が打ち出されている。


駒ヶ根市では、若い世代が楽に暮らせる仕組みになっていない。

  • 定住促進事業の不備
    • 良質の賃貸がなく、土地の斡旋にとどまる
    • 土地購入者は住宅を新築しなければ居住できない

若い世代は資金力が弱いから土地と住居を一緒に入手することは容易ではない。
しかし、駒ヶ根市のプランは土地売買と建設需要を当てにする便乗商法だから
定年・熟年者のU・Iターンが増えて効果が上がらない。


さらに悪いことに、過疎が進んでいる集落ほど「部落意識」が強く、よそ者を受け入れない。
中沢では新しい道を作っているが早くも地元では

道ができたって新しい人が入ってこれるわけじゃない。
なんたってここは【中沢】だからね。
よそ者に入り込まれちゃ迷惑さ

これでは過疎がとまらない。