・議員は市民が育てるもの


民主党の代表になった前原氏は松下政経塾の第8期生だそうです。


松下政経塾松下電器産業の創業者である、故松下幸之助氏が私財70億円を投じて設立されたものです。
「新しい国家経営を推進していく指導者育成が、何としても必要である」との強い思いがあったためと聞き及んでいます。
また、その昔、明治維新で活躍した若者たちには、松下村塾吉田松陰の門下であった者が数多くいました。


日本の一時代を築く人物を輩出したこれらの私塾には、「日本の未来のため」の崇高な理念があると思います。


そうかと思うと、自民党比例区で想定外で当選した、およそ国会議員としての素養を持たない若者がテレビをにぎわしていました。
何百人も国会議員がいるのですから、ピンからキリまでいろいろいても仕方がないのかもしれません。


ところで、駒ヶ根の市議会議員はどうなのでしょうか?
それなりの機関で議員としての素養を磨いてきた人はいないと思われます。
駒ヶ根近辺にはそのような機関はありませんし、地方都市の市会議員になるために松下政経塾に入るような奇特な人も少ないでしょう。
では、駒ヶ根の市議会議員はどのようにして議員としての素養を高めているのでしょうか。
代議員なのだから、単なる地域の代表として自分なりにやればよいと安心しきっているのでしょうか。


駒ヶ根の市政が市民から離れてしまっている現状は、市長を筆頭とした理事者だけが悪いわけではありません。
行政の不作為を厳しく裁断するべき議会が市民の目線で機能していないことも原因のひとつです。
言い換えれば、議員に市の将来像を託せるだけの素養が欠けていることがあげられます。


本来ならば地域の名士として恥ずかしくない、知識と教養を備えた者が地域を代表した代議員になるべきだと思います。
しかし、今の駒ヶ根市では、深い見識に裏付けられた議会の姿が見えてきません。
合併論議で露呈された見識のなさばかりが目立っています。


行き着くところまで行ってしまった王滝村では、議員を村民がリコールしましたが。
駒ヶ根市では今の議員でも十分に役に立っているとする市民が多いためか、議員に対する風当たりはそれほど厳しくありません。
では、どうすればよいか?
今の市長や議員に文句をつけるばかりでは何も解決しません。
市民に求められているものは、これからの駒ヶ根市を託せる市議会議員を育てることだと思います。


議会で一般質問もせずに居眠りしているだけのダメ議員に代わる、市の将来を担う人材の育成が必要です。
地域のエゴの代表ではなく、地域の見識を代表する本来の意味での代議員を輩出することを目指さなければならない時が来ていると感じます。
これが実現できて初めて本当の市民参画です。