・ダム死守に人柱を立てた民主党長野

あ〜あ・・・。

長野県民主党がやっちまったな〜。

天下り公務員を長野市長選の推薦候補として送り出してしまった。


元県職員の小林計正というご仁だが、ほとんど知らないので当人への論評はナシ。

その代わりと言っては何だが、党を前面に押し出して選挙に臨もうとする民主党長野県連の対応は、あまりにも民意をないがしろにしているので全部公開しちゃいます。

うちのブログは、読者の多くがマスコミ関係者だから、下手なことを書くと影響が大きいので、これでも遠慮しながら書いているが、今回は一切遠慮しないよ。


長野市長選挙に鷲沢現市長の対抗馬として立候補を表明している高野氏の選対スタッフのブログがある。

そこに書いてある小林氏擁立までの経緯を知ったら、民主党長野県連の信用は地に落ちる。

一部を紹介しましょう。


高野氏の擁立を進める「わくわく!ながの」と民主党長野県連とは候補者の一本化で話を進めていた。

しかし、総選挙で大勝して勢いに乗る民主党は、独自候補擁立を検討し、公募も行ったが候補者は見つからず、「やはり高野氏で」となりかけたときに、最後の詰めの所で、「選挙を全部仕切らせて欲しい」と言ってきた。

「わくわく!ながの」は、全面的に受け入れる方向だったが、「記者会見は民主党だけで」という話を聞いて、「それはないでしょう。せめて共同で」と言ったところ、民主党はすべてを抱え込むつもりだった思惑が外れたために、独自候補擁立に戻った。

というのが、核心の部分。(一部の表現は原文から引用)


県都の市長を誰にするかという本論よりも「記者会見を仕切らせろ。いやなら独自候補だ」ですか。

党利党略があまりにも露骨で、つい先ごろまで衆院選で一緒に戦っていた人たちだと思うと情けない。

民主党県連代表代行の羽田雄一郎参議院議員が選挙の陣頭指揮を執るようだが、長野五区の加藤学の選挙でも責任者だったから顔はしょっちゅう合わせていた。


ところで、民主党の阿漕(あこぎ)なやり口は、もっと奥が深いようです。

関係者のブログからさらに引用すると。

     ◇                    ◇

長野県連代表の北沢俊美防衛相が、沖縄の基地問題などで市長選に関わりにくくなったことや、下条みつ衆議院議員の秘書給与疑惑に加えて、まさに長野市を地盤にしている篠原孝衆議院議員の公設秘書寄付問題が続けて出てきたことで、「(市長)選挙どころではない」となった。

「自主投票」にすれば良いが問題は浅川ダムだ。

民主党長野県連は、ダム推進の立場だ。

高野氏が長野市長になれば、当然ダム問題は市議会でも議論されることになるし、基本的な理念を聞く限りは賛成する可能性は低い。

そこで、どうしてもダムを推進したい長野県連としては、高野氏を推すわけにいかなくなった・・・と、これはあくまでも推測。

もし、それが理由であれば、「ムダな公共事業を見直す」とした民主党の基本政策から大きく外れていることになる。

八ッ場ダムや川辺川ダムなどで、その政策実現に向けて困難な道を進もうとしている民主党が、まさかダムを推進したいために、独自候補を立てるとは思いがたいが。 =「イヤならやめろ!」 2009年 10月 6日から一部引用=

     ◇                    ◇

この見立ては、うちのブログの着眼点と同じだ。

長野市長選挙とダムと民主党長野県連のトライアングル。

民主党推薦の候補者は、現職(鷲沢市長)を当選させるための人柱だな。

経過から判断すれば、これ以外には考えられない。


こういった入り組んだ因果関係も小沢・民主党幹事長の耳に入るようにしてある。

でも、民主党長野県連は小沢さんの言うことを聞かない「アウトロー」の立場を明確にしている連中だ。

民主党である前に羽田党であることが運命づけられている。


『無駄な公共事業見直し』は民主党本部では至上命題だが、長野県連だと『無駄でも公共事業死守』にすり替えられてしまう。

長野県の政治を混迷に陥れているのは、民主党長野県連だと県民が気が付くための重要な選挙になりそうだ。