・ボーナスを削れない駒ヶ根市

長野県が県職員の期末・勤勉手当(ボーナス)の年間支給月数を、国家公務員の2倍の幅となる0・7カ月分減額する方針を決めたことで、県と同一歩調を取るかどうか、県内各市の判断が割れている。

県は、県人事委員会が10月に出した勧告に従い、県職員の月給を平均0・19%減額し、ボーナスの年間支給月数(現行4・5カ月)を0・7カ月分減らすための条例改正案を27日招集の県会定例会に提出する。

ただ、県職労などはボーナスの大幅引き下げに強く反発し、組合側との合意は得られていない。 =信濃毎日新聞 11月20日


村井知事は来夏の県知事選の再選をあきらめたようです。

連合の支援で田中前知事を破った恩恵を捨て去り、公務員ボーナスの大幅削減に踏み切ったからです。

選挙でお世話にならないなら、甘い汁を吸わせておく必要もないということでしょう。


一方、駒ヶ根市は県の方針にならって減額することが非常に難しい。

杉本・駒ヶ根市長は、市長選の最中は市職労の不法行為を断罪し、市の財政改革のために市職の待遇を見直す方針を示していた。

しかし、これは選挙に勝つための方便で、当選してしまえば市職労と「密約」を交わしてもたれ合いの市政に一直線。


魂を売って手に入れた市長の座ですから、維持するのはなかなか大変なようです。

市民派を装っていたものの自民党系からの全面的な支援で選挙を戦ったために、市民の目線でいることもままならない。

次善の策として100人委員会という市民の声代弁組織を使って、市民協働の体裁を保つのがやっと。


リーダーシップが発揮できない分を市民の声という錦の御旗でカバーする。

一見、市民の声に耳を傾けているように見えて、自分は、はめられた足かせで市長らしい仕事ができないので市民のちからに寄りかかっているだけ。

だから100人委員会も市長のコンセプトがあってそれに肉付けするのではなく、全くの丸投げ・・・。


そんな市長だから、県が断行したボーナスカットを持て余している。

自分の口から「カットする」とは、口が裂けても言えないから、市民に何とかしていってもらおうと。

県内の他市が方針を示して職員と交渉しているのに対して、駒ヶ根市は方針を示す前に交渉から入る。

あくまでも市職労の意向に従うのが杉本流というか、主従が逆転しているだけなんですがね。