・市街地空洞化と過疎 その二

中心商店街の衰退防止に血税が浪費される一方では、中沢の過疎に歯止めが掛からない。


同じ竜東でも東伊那は住宅戸数が着々と伸びている。
定年帰農組もいるので子供人口がその分増えている訳ではないが、
小学生の数は横ばいで少子化にはなっていない。
ところが中沢は深刻だ。
現在では東伊那の児童数とほぼ同等のレベルまで低下している。


原因はいろいろあるが、やはり交通の便の悪さと住民増加に対する行政の無策が影響している。
この問題は複雑で、中沢の過疎を解消すると東中学校の生徒数が増えてしまい、現在の校舎を廃校にする理由がなくなってしまう。
数年前に突如沸き起こった東中学校の移転問題は、市町村合併が生んだ副産物だと知っている人は少ないだろう。
合併特例債の格好の使い道として市長さんが飛びついたのだ。
単なる箱物と違って学校を作るとなれば逆風が吹かない。
でも、そのためには東中学校には問題が山積みだと情報を捏造する必要がある。
そこで、目をつけたのが中沢児童の減少傾向。
数字のマジックで、単発的に単級が発生することを捕らえて、

東中学校は将来過小規模校になる。
過小規模校は学力に弊害がある。

と、嘘の情報を市民に流した。
素直な市民は、「教育委員会の言うことに間違いはないだろう」とまんまと騙された。