・設備が悪いのか?

駒ケ根市内に水道水を供給している切石浄水場が施設の老朽化などにより、09年度をめどに全面的に更新される見通しとなった。
・伊那毎日新聞へのリンク 『駒ケ根市切石浄水場更新へ』


市まちづくり推進部水道課が1日の市議会全員協議会で説明したので、今回の市議会で決定されるのだろう。
議会は市長のイエスマンが大半を占めているのだから、提案されたものは素通りです。
しかし、本当に更新する必要があるのだろうか?


事業費は現在の施設の解体費を含め約16億円で、財源は一般会計からの繰り入れは行わず、国庫補助金、起債、料金収入を充てる方針だといいます。
駒ヶ根市らしい箱物事業の支払方法です。
貯金が無いので、頭金無しの全額借金で作ります。
国庫補助金は1/3ですから、11億円のローンが残る計算になります。
市民に使用料の値上げの負担を押し付けて・・・。


切石浄水場はずさんな管理が問題視されてきた施設です。
設備に問題があったというよりも、運営管理を指摘されていました。
今回の事業の主題は、わずらわしい手動運転を、管理が容易な自動運転に切り替えることにありそうです。
安全確保のために自動制御を取り入れることは歓迎ですが、管理が楽になるからでは困ります。


注意が必要だった手動運転でも十分な管理ができなかったところですから、自動制御になればさらに無責任体質になることも考えられます。
すべて機械に任せることほど、危険なことはありません。


それにしても自動制御に切り替えるだけなら16億円も必要ない。
金額の多くは、ろ過設備の変更のためのようです。
今までの設備よりも優れているかもしれませんが、今までの設備が使えないことが原因ではなさそうです。
使える設備の足りない面を補って、より安全な設備にする工夫をすればもっと安くできるはずです。


中原市長は、たくさんの金を使うことが良い事業だと思っているでしょうが、本当に良い事業とは限られた予算の中で最大限の工夫をすることです。
全額借金と補助金でまかなわれる今回の事業は、かなりの部分で不必要な過剰設備となっている可能性が高いと考えられます。


住宅をリフォームする場合に例えてみましょう。

  • 自己資金ゼロですが、
    • 一般会計とは別
  • 親が頭金の1/3を負担してくれます。
  • 残った2/3は子供が借金を支払います。
    • 市税で償還する起債
  • さらに、子供への小遣いを削ります。
    • 水道料金の値上げ
  • 自分に負担がないので、使える水周りを手直しするよりも、最新のシステムキッチン、ろ過装置つきのバスルームや自動制御の水洗トイレに変えたくなります。
    • 「膜ろ過方式」施設の新設
  • 当人は、ゴージャスな設備が自慢できるとご満悦。


この、無責任で欲張りな建て主が、中原市長ですよ。