・太陽光発電の売電額を最大化5


独立系ハイブリッド発電システムの紹介、第三回を前に矩形波インバーターが壊れてしまいました。

自動車用の安価なインバーターでは連続使用に耐えられなかったようです。

大きな容量の正弦波インバーターはかなり高価なので購入は諦め、インバーターは一台のシステムに変更しました。


新たに正弦波インバーター系統に接続する発電源は、30wの太陽光モジュールが8枚と25wが3枚の合計315wです。

25wは昨日ご紹介したとおりですが、30wはシェルソーラーのSJJ30という機種です。

ソーラーコントローラーは、30Aまで制御できる未来社製のPV-1230D1Aです。

バッテリーはGSユアサのディープサイクルバッテリーEB100の再生品。


太陽光モジュールとソーラーコントローラーの組み合わせが2セットで、インバーターが一台のシステムです。

バッテリーM27MFとインバーターの制御はPV-1212に任せて、バッテリーEB100の制御のみをPV-1230が行います。

PV-1230は負荷側の容量が30Aと余裕があるので放電制御機能を生かしますが、PV-1212は最大でも15Aとインバーターの負荷に耐えられません。

そこで、M27MFは直接インバーターと接続して、PV-1212でバッテリー電圧を監視してインバーターのオンオフを行う仕組みにしました。


太陽光発電で充電している時には、それぞれのバッテリーに充電しているので系統連係しますが、発電が終了すると相互のバッテリー間の電圧差で電流が流れる状況が考えられます。

両方のソーラーコントローラーが停止している時は、バッテリー間の接続は遮断されていますが、PV-1230が停止状態になる前にPV-1212によってインバーターが停止すると、バッテリー間はつながった状態になります。

そこで、バッテリーM27MFとインバーターの間のプラス線にリレーを取り付けて、インバーターの停止と同時に遮断する仕組みにしました。

リレーへの出力は、PV-1212がDINプラグから出す機能になっています。

このソーラーコントローラーは、かゆい所に手が届く、使い勝手のいい製品だと改めて感じました。


矩形波インバーター回路を取りやめたことで、良かったことがあります。

新たに組んだ回路では、リレーによる瞬間停電の影響が家電製品に現れなくなりました。

無停電電源装置を介さなくても、大丈夫になりました。

これは不幸中の幸いでした。

ただし、安全のために、回路が固定したところで無停電電源装置は入れようと思っています。


新たに系統連係した負荷は、パソコンとテレビ、ビデオ(ハードディスクレコーダー含む)です。

待機電力を生じる家電製品であることと、日中に使用する機会が多いものです。

消費電力が最大なのはパソコンで、だいたい160VAを消費します。

単位がw(ワット)でないのは、インバーターに負荷としてかかるのは見かけ上の消費電力ではなくて電圧×電流のVAの方だからです。


同時使用率が高まるとインバーターの容量を超えるので、その時点で商用100Vに切り替わります。

なので、バッテリーはチャタリングを防止するためのショックアブソーバーとしての役割という位置づけです。

発電容量が最大で500w以上あるので、250w未満の負荷の状態ならば、十分に独立系発電系統で家庭内の消費電力を供給できます。

バッテリーの残量があっても、午後11時からは安い深夜電力を利用するように切り替える仕組みになっています。


主要機器の購入価格は、太陽光発電モジュールSJJが8枚で3万1470円(6枚購入して2枚は、おまけでもらいました)、再生バッテリーのEB100が16,800円、充放電コントローラーPV-1230はアルテプラッツで21,840円でした。


主要機器の購入総額は、壊れたインバーターを含めて約16万円でした。

風力発電機の市販価格一台分です。

中古品や再生品などを根気よく探してきて構成したので、大変に安く作り上げることができました。