リーフに乗り始めて一年の記録 2

リーフに乗り始めて一年の記録の二回目です。
充電回数や充電種類別に特性を分析しました。

充電回数 248回
(内訳)
自宅充電 114回
旅先充電  20回
急速充電 114回

充電距離 79km/回
(内訳)
自宅充電 77km/回
旅先充電 80km/回
急速充電 80km/回

充電効率 81%
(内訳)
普通充電 72%
急速充電 97%


《回数》
自宅充電と急速充電の回数が同じになったのは全くの偶然です。
自宅では、当初はロングライフ充電で上限80%に設定して充電していましたが、その後はバッテリー容量の50%に相当させるために4時間に設定しています。
最近はSOCを40%未満に保つ実験中なので1時間半に設定を変えている関係上、充電回数が増えています。

《充電距離》
一充電で何キロ走れるかというのがEVの利便性を判断する際に重視されることがあるが、走る道路の種類によって求められる水準が異なると思います。
高速道路だと急速充電器がSA一つ置き程度なので50km〜100kmになるから半強制的にこの距離で充電しなければならない。
一方で一般道だと平均時速が30キロ〜40キロだから、二時間に一回休憩として60km〜80kmで充電すると効率が良い。
山岳ドライブを楽しむことが多い我が家のリーフは、移動のためだけに高速を延々と走っているリーフとは条件が異なります。
充電距離が77km〜80kmに集約されているのは、リーフの航続距離の制約というよりも快適な旅行プランから導き出された距離の要素が大きい。

《効率》
ここで表している充電効率とは、(消費した電力量÷充電した電力量)です。
消費した電力量はリーフのN-Linkサービスから得られるカーウィングスデータです。
普通充電の充電量は配電盤内にCTを取り付けて充電量を計測しています。
急速充電の充電量は、充電器のモニターに表示された値、もしくは充電サービス会社からメールで送信されている値です。
充電量が得られなかった充電機会のデーターは欠損しています。

それぞれの充電ごとに、すべての電力を使い切っているわけではないので、多少の誤差が生じていると思われます。
急速充電では充電ロスは無視できる範囲ですが、普通充電は約三割にもなっているので、走行コストを計算する際には加味する必要があります。
日産のカーウィングスで電気料金のお知らせサービスがありますが、その数字は普通充電の効率を無視しているので急速充電の比率が小さいほど過少になっています。

《総評》
充電距離のところでも述べましたが、航続可能距離が快適を保つための一回の走行距離よりも長いので、ガソリン車と比較した場合の欠点になっていません。
休憩せずに数百キロを走り続けることを楽しめるユーザーには現状のEVは適しませんが、一般的な行楽の条件だとほとんど不都合がありません。
ただし、事前に電力消費を正確に試算した適切な充電プランに基づく場合であって、行き当たりばったりに充電すると電欠に直面して航続可能距離が少ないと感じることがあるかもしれません。
この辺りのリーフの懐の浅さをドライバーの懐の深さがカバーできるかどうかが、リーフで遠乗りを楽しめる分かれ目になると思います。

《今後の課題》
充電時間のデーターも記録しているが解析に値するほど十分な質と量には達していません。
気温、バッテリー温度、バッテリー残量、充電器の能力など多くの要素を調査する必要があるので、気軽な旅先で簡便に記録できる範囲を逸脱してしまいます。
影響する因子が多様なので「一充電当たり何分」と安易に表現しても意味がありません。
旅行を綿密に計画するには充電時間の目安は重要なので、気温とバッテリー残量、充電器の性能で充電時間を予測するアルゴリズムを構築したいと考えています。
ただ、充電待ちが予測困難なので、あまり精緻にしても価値がないのですが。


次回は、電費について解析する予定です。