・支持する候補と投票の違い


村井氏の主張は、旧来型の市長−県議−県庁の協力関係の復活にあるようです。
市民と直接対話する田中氏の手法に対抗してのことだと思います。
しかし、これでは利権体質に後戻りしてしまうと考える市民が多勢を占めるでしょう。


そうなると村井陣営は組織の締め付けを強めて、圧力による投票行動の方向付けが必要になります。
職場や役場、取引関係で村井支持を強要されることが増えるかもしれません。
生活を守るために、表面上は、村井支持を表明せざるを得ない市民が多くなってくるでしょう。
しかし、自分の意思と反して、組織のために投票することは、健全な長野県を作ることにはならないと思います。


身を守るためには、支持した候補と投票する候補が違っても構わないのではないでしょうか。
中原市長の体制である限り、駒ヶ根市民は、この護身術を使わなければ生きていけません。


村井陣営の組織への対応によって、支持と投票でねじれ現象を起こすのが、今回の選挙の特徴になりそうな気がします。


また、村井氏は田中県政は、知事支配、県庁支配だと言っています。
これに対して自分は、

  • チームを動かして組織的に仕事をすることにおいて、ある意味でプロだ。
  • 国家公安委員長時代に、4月に辞令をもらい、連休が明けたころには、ほとんどの組織は意のままに動くような手触りを感じた。

と、言っている。


「私はプロだ」は、村上ファンド事件で記憶に新しいフレーズです。
言うなれば自信過剰の表れ。
公安委員会を意のままに動かせたとの思い込みの強さも、自分の批判している支配権力そのものだったと感じます。


理念には共感できるが、手法に物足りなさを感じる田中氏。
理念はないが、組織を意のままに動かして、市町村長に従う村井氏。
対立軸がはっきりしていて判りやすい選択です。