・SM新聞とNHKで違い

村井知事が8日、さいたま市関東地方整備局を訪れた件について、
昨日は、NHKの報道内容をお伝えしました。
田中前知事が削減してきた公共事業費の来年度予算の拡充について要望しましたが、
国は拡充するのは厳しいと答えました_とされていました。


しかし、同じ件についてSM新聞は違った報道内容を伝えています。

中島局長は「県できちんとした考えを示していただけたら、しっかりお手伝いしたい」


SM新聞の記事を引用します。

村井知事は8日、国土交通省関東地方整備局さいたま市)を訪れ、道路や河川事業などの推進を求める要望書を提出した。来年度予算編成に向けた国への要望活動は就任後初めて。14、15の両日にも同省本省や農林水産省財務省などを訪問する。
県土木部の都市計画、道路、河川、砂防の各課長も同行し、冒頭以外は非公開で約30分間、中島威夫・同整備局長らと懇談した。

要望書は、国・県道の整備や河川改修の促進、土地区画整理や砂防の予算確保など15項目。それぞれ対象の個所も盛り込んだ。

田中前知事は2002年度策定の財政改革推進プログラムに基づき、国補助を受ける公共事業を大幅に削減した。村井知事は懇談後の取材に「失地を回復したい」と述べ、必要な事業については補助金確保に力を入れる考えをあらためて示した。

中島局長は「県できちんとした考えを示していただけたら、しっかりお手伝いしたい」とした一方、「国の予算自体が厳しく、簡単ではない」などと述べた。


NHKの報道との違いは、

  • 村井知事は懇談後の取材に「失地を回復したい」と述べ、必要な事業については補助金確保に力を入れる考えをあらためて示した。
  • 中島局長は「県できちんとした考えを示していただけたら、しっかりお手伝いしたい」とした

の二点だと思います。


NHKでは単に、「国は拡充するのは厳しいと答えました。」と報じているだけです。
SM新聞では、村井知事の「失地を回復」を目立たせ、補助金獲得への意欲もアピールしています。
さらに、局長の前向きな発言を際立たせ、予算獲得の厳しさを後に回す記事構成に配慮しています。


記事の冒頭で、

公共事業費の来年度予算の拡充について要望しましたが、国は拡充するのは厳しいと答えました。

と報じたNHKと、
記事の末尾に、

一方「国の予算自体が厳しく、簡単ではない」などと述べた。

と報じるSM新聞。


NHKの報道が公平中立というわけではないでしょうが、事実を淡々と報じているのに対して、
SM新聞は、明らかに村井知事の立場を擁護した報道姿勢をとっています。
県民に真実を伝えるよりも、村井知事の立場が大事なSM新聞の報道姿勢が現われた記事でした。